「振袖の買取価格相場っていくらくらいなんだろう?」
「振袖を買い取ってほしいんだけど、どこで売るのが良いのかな?」
「初めて振袖を売るんだけど、損をしないか不安…」
こんにちは。『着物買取女将』のかずよです。
振袖は着物買取の中でも、特に高く売れる着物です。
だからこそ、売り方に失敗すると大きな損をしてしまう着物でもあります。
私も成人式で着てからずっと着ていない振袖があるのですが、どこで買取してもらったら良いか分からなくて…
着物の買取方法はたくさんあるし業者も多いから、どうしたら良いか分からなくなりますよね。
でも安心して下さい。
私が実際に6社の着物買取業者に査定してもらった経験から、おすすめの振袖買取方法や損をしない売り方のコツなどを分かりやすく解説していきます。
この記事の目次
振袖の買取にはどんな方法がある?
振袖の買取には、どんな方法があるのでしょう。
振袖の買取方法は大きく4種類あります。
- リサイクルショップによる買取
- 骨董品店や質屋での買取
- フリマ・ネットオークションでの買取
- 着物買取専門業者での買取
それぞれの買取方法の特徴を紹介し、どこへ行けば大切な振袖を正しく評価して買い取ってもらえるのか解説していきますね。
リサイクルショップによる買取
(出典:https://www.hardoff.co.jp)
買取と聞いて、最初に思い浮かぶのはリサイクルショップではないでしょうか。
最近では街のあちこちでリサイクルショップを見かけますし、みなさんのご近所でも、きっと何軒かは思い浮かぶでしょう。
リサイクルショップに持ち込んだものは、その場で査定して買取価格を決めてくれますから、面倒がなく、とても簡単です。
けれども、振袖をはじめとする着物は、知識がなければ正しく価値を判断することができません。
ごく普通のリサイクルショップに、着物の価値を専門的に査定できるスタッフがいるケースはとても少ないため、着物そのものの質のよさ、保存状態や仕立てのよし悪しを見極めてもらうことができません。
その場合、ほかの古着と同様、重さのみで買取価格を決めるシステム(従量制)で査定額が決まってしまうことが多いのです。
思い出深い振袖を買い取ってもらうのに、本当の価値は理解されないまま、重さだけで価格を決められてしまっては、ずいぶんもったいないと思いませんか?
ですので、大切な振袖の買取にリサイクルショップはあまりおすすめできません。
骨董品店や質屋での買取
次に、骨董品店や質屋について考えてみましょう。
骨董品店や質屋にも、着物の買取をしている店舗はあります。
質屋であれば、着物を売らなくても、ただ担保にしてお金を借りることもでき、本当は手放したくないのだけど…という場合には、便利でしょう。
昔の人が、着物を持ち込んでお金を借りたというお話を聞くこともありますね。
けれども実際には、着物の買取をしている骨董店や質屋は最近ではめずらしく、見かけることも少なくなっています。
またほとんどの場合、買取方法は持ち込みですから、ご自分で重い振袖を持っていかなくてはなりません。
さらに、着物の買取にあまり熱心ではない骨董店や質屋であれば、低い買取価格をつけられてしまう可能性もあります。
フリマ・ネットオークションでの買取
最近の便利なシステムに、フリマアプリやネットオークションがあります。
普段インターネットを利用している方のなかには、なにか不要になったものをフリマアプリやネットオークションで売った経験のある方もいらっしゃるかもしれません。
では、振袖はどうでしょう。
ここでは、振袖をフリマアプリやネットオークションで買い取ってもらうことについて考えてみましょう。
フリマアプリやネットオークションに出せばたしかに多くの人の目には触れますが、そのなかに着物に詳しい価値の分かる人がいるとは限りません。
またフリマアプリやネットオークションでは、まず売り手が価格を設定する必要がありますが、ご自分の振袖の正しい相場価格をご存じの方は実は少ないのではないでしょうか。
出品の際にはご自身で画像や説明文をつけなければなりませんし、発送にかかる手間、買い主とのやりとり、さらにフリマアプリやネットオークションで起こりやすいトラブルのことも気にかけておかなくてはなりません。
さらに買い手が見つかるまでには時間がかかる可能性もあります。
このように考えると、一見便利そうなフリマアプリやネットオークションも大切な振袖の買取方法としてはふさわしくないと言えそうです。
着物買取専門業者での買取
最近よく聞くのが、着物を専門とする買取店です。
着物専門の買取店には、着物に関して豊富な知識をもった専門の査定員が常駐していますから、着物の価値や状態をきちんと見極めて適正な買取価格を出すことができます。
たくさんの着物にふれている査定員は、よいものを見れば「よいお品ですね」、保管状態がよければ「大事にしていらっしゃいましたね」と言葉をかけてくれるでしょう。
たとえ手放すと決めた着物でも、正しく評価され褒めてもらえるのはうれしいものです。
その振袖をあつらえてくださった親御さん、ゆずってくださったご親戚の心づかいに、あらためて感謝する方もいらっしゃるでしょう。
査定額の理由や内訳の説明も丁寧にしてもらえますから、納得して手放すことができます。
また着物の買取を専門にしている業者は、着物のレンタル業者などへの特別な販路を確保していて、買い取った着物を在庫として長く抱えるリスクを軽減しています。
そのため、比較的高値での買取が可能なのです。
大切な振袖を手放すなら、やはり着物専門の買取業者がおすすめです。
振袖を買い取ってくれる着物買取業者を選ぶ6つのポイント
では、たくさんある着物専門の買取業者のなかから、どのようにして買取業者を決めればよいのでしょうか。
振袖を適切に買い取ってくれる着物買取業者を選ぶポイントは、大きく6点あります。
- 複数の買取方法が選べる
- 無料サービスが寿実している
- 振袖とセットで帯や小物類も買取してくれる
- 必要な情報をウェブサイトで明記している
- 複数業者に査定を依頼してみる
- 口コミや体験談を参考にする
それぞれのポイントを解説していきますね!
複数の買取方法が選べる
着物専門の買取業者が着物を買い取る方法は、多くの場合3つに分けられます。
まず「持ち込み買取」です。
これはご自身で直接着物を店舗に持ち込んで査定・買取してもらう方法です。
一度に大量の着物を買い取ってもらいたい場合、ご自分で運び込まなければならないのは少し大変です。
次に「宅配買取」。
これは宅配業者を利用して着物を買取業者に送り、査定・買取してもらう方法です。
時間をとられることがなく便利な買取方法ですが、実際に査定員と顔をあわせる機会がないため交渉したり質問したりすることができません。
そして「出張買取」。
査定員に自宅を訪問してもらい、査定・買取してもらう方法です。
査定員を自宅に上げることに抵抗がある方には、向かないかもしれません。
複数の買取方法に対応してくれる買取業者ならば、その時々でご自分の都合に合った買取方法が選べますよ。
無料サービスが充実している
買取業者によっては、査定料や送料、出張料などの手数料を請求される場合もあります。
金額が折り合わず売却を中止した場合には、キャンセル料が発生することもあります。
最近では、手数料をとらず完全無料で着物を査定してくれる買取業者も増えていますから、事前にしっかり確認して無料サービスが充実した業者を選びましょう。
振袖とセットで帯や小物類も買取してくれる
振袖をあつらえる場合には、帯はもちろんバッグや草履なども一緒にそろえることが多いものです。
買取業者によっては、和装小物も一緒に買い取ってもらえます。
小物類を一緒に買取に出すことで買取価格がアップする場合もあるので、振袖と一緒にあつらえた帯や小物があるという方はセットで買い取ってくれる業者を選びましょう。
必要な情報をウェブサイトで明記している
所在地や連絡先、商号や代表者の氏名など、ごく当たり前の必要な情報がきちんとウェブサイトに記載されているかどうかも大切なポイントです。
また、着物などを買い取るために必要な「古物商営業許可証」のナンバーが記載されているかどうかも、忘れずに確認しましょう。
複数業者に査定を依頼してみる
いろいろとリサーチをしていくつかの買取業者に候補を絞ったら、実際に査定をしてもらいましょう。
このとき複数の買取業者に査定を依頼するのがポイントです。
着物の査定額は買取業者によって大きく違う場合があるのです。
無料サービスを上手に使ってご自分の振袖の相場価格をきちんと知り、よく検討なさってください。
口コミや体験談を参考にする
やはり実際に振袖などの着物を買い取ってもらった方の口コミや体験談は参考になります。
私も実際に大手6社の着物買取専門店に査定してもらったのですが、買取金額は2倍以上の差がありました。
査定員さんの着物の扱い方や説明内容、対応なども異なるので、正直かなりビックリした部分もあります。
大切な振袖の買取で損をしないためにも、ぜひ口コミや体験談を参考に業者選びされることをおすすめします。
>>『【6社査定済】相場よりも高価で売れた着物買取業者口コミランキング』
ちなみに私が査定してもらった着物買取業者の中で、一番査定額が高かったのは『バイセル』という業者です。
バイセルは無料で出張査定に来てくれますし、もしも査定額に納得がいかずにお断りした場合でもキャンセル料はかかりません。
もちろん査定員さんは全員プロなので、着物についてちゃんと説明しながら買取を進めてくれます。
またお客さんが女性の場合は無料で女性の査定員さんを指名することもできるので、安心して査定を行ってもらえるのも特徴です。
査定してもらうだけなら無料なので、もしもどこの着物買取業者にしようか迷っている方はバイセルをおすすめします。
バイセルで買取査定をしてもらった体験談や他の利用者の口コミはこちらの記事でまとめているので、興味のある方はご覧下さい。
>>『坂上忍がCMに出てるバイセルの着物買取は安い?評判や口コミを解説』
【地域別】全国のおすすめ着物買取業者ランキング
地域別におすすめの着物買取業者をランキング形式でまとめています。
お住まいの地域の着物買取業者をチェックしてみて下さいね。
北海道 東北 | 北海道(札幌) | 青森 |
関東 | 東京 | 神奈川(横浜、川崎) |
中部 | 新潟 | 長野(松本) | 岐阜 |
近畿 | 大阪 | 京都 |
中国 | 鳥取 | 島根 | 広島(福山) |
四国 | 香川(高松) | 徳島 |
九州 沖縄 | 福岡(北九州、久留米) |
振袖の買取相場と買取価格アップ事例
成人式の振袖は、親御さんがあつらえてくださる場合が多いものです。
そのため、ご自分の振袖の購入価格をご存知の方は少ないかもしれません。
ここで、成人式用の振袖一式の一般的な価格についてお話ししましょう。
もちろん価格には幅がありますが、相場としては20〜40万円というところでしょうか。
特別よいお品では、100万円を超えるものもあります。
それでは、買取価格はどうでしょう。
いくつかの買取業者のホームページで調べてみました。
その結果、状態のよい中古のお品で10,000円~40,000円、帯と襦袢もセットの未使用品であれば、50,000円~60,000円という高価な買取価格を提示していたのは、やはり着物買取専門の業者でした。
成人式で着ただけなどほぼ新品の状態の振袖は買取相場アップ
高価買取のためには、やはり振袖の状態がよいことが大切な条件です。
お召しになったのが成人式一度きりで、その後大切に保管されていた振袖ならば査定にはかなり有利です。
振袖を買取に出す場合、お召しになった回数はもちろんですが、保管方法がたいへん重要なポイントになります。
着物はとてもデリケートで傷みやすいものですから、保管方法がよくない場合やあまりに長く保管されていた場合にはシミやカビが出てしまうのです。
振袖に限らず着物は季節ごとに虫干しをして風を通し、1〜2年ごとにたとう紙を交換して大切に保管してください。
しかしどんなに気をつかっていても、湿気の多い日本の家での着物の保管は難しいものです。
売却をお考えの場合は、大切な振袖が傷んでしまう前にぜひ早めに買取業者に査定を依頼されることをおすすめします。
正絹の振袖も相場よりも買取金額は高い傾向
着物のなかでも、絹(正絹)製のものはとても高価です。
これは買取の際も同じで、正絹の振袖は需要も多く、ほかの素材に比べて高値で買い取ってもらえます。
けれども正絹は綿やポリエステルと比べて傷みやすく、保管には細心の注意が必要です。
大きめのサイズの振袖の方が相場よりも高価買取してくれやすい
最近は背の高い方がふえています。
着物の場合、大きめのものならば小さく仕立てなおすことができますが、小さいものを大きくすることはできません。
ですから、振袖のサイズも大きい方が高価で買取してもらえる可能性がたかいのです。
身丈が160センチ以上あり桁丈は65センチほどの振袖が、買取市場では人気です。
現在のトレンドも振袖価格に影響する
振袖の柄にも、そのときどきでトレンドがあります。
振袖をお召しになるような若い女性は、とくにトレンドに敏感です。
トレンドは周期的に繰り返すと言われます。
お持ちの振袖の柄が、現在のトレンドに合っているなら、今が売りどきと言えるでしょう。
有名作家のブランド作品や有名呉服店で購入した振袖も相場より高価買取
有名な着物作家の作品や、伝統工芸品の生地で仕立てた振袖をお持ちの方もいらっしゃるかもしれません。
保管の状態にもよりますが、これらにはもちろん相場よりもたかい買取価格が提示されます。
また有名な産地の生地で仕立てたもの、有名な呉服店であつらえたものなども高価買取の対象です。
このような振袖には、作家の落款(らっかん・印鑑のような印)や伝統工芸品であることを証明する証紙(しょうし)がついています。
落款や証紙で着物の由来を明らかにできれば、高価買取の可能性はさらにたかまります。
名の通った呉服店であつらえた証明になるのは、お店の名入りのたとう紙や領収書です。
たとう紙を交換する際にも気をつけて、捨てずにとっておかれるとよいでしょう。
ホームページからの調査では、老舗の呉服店であつらえた未使用の振袖に200,000円の買取価格がついた例もありました。
人気の柄や模様、色の場合、相場よりも買取価格アップの可能性
振袖の柄や模様、色あいも買取価格に大きく影響します。
とくに古典柄の振袖は流行に左右されないため、人気があります。
吉祥文様(きっしょうもんよう)や有職文様(ゆうそくもんよう)と呼ばれる古典文様のほか、扇や鼓、御所車などが、いつの時代にも通用する伝統的な柄と言えます。
一方、個性的な柄や流行りの柄の需要は、多くはありません。
このような柄の振袖をお持ちの場合は、流行が変わってしまう前にできるだけ早く査定してもらい売却することをおすすめします。
振袖の色合いに関しては、やはり一定して人気のある赤やピンクに高値がつきやすいようですね。
バイセルで買取査定をしてもらった体験談や他の利用者の口コミはこちらの記事でまとめているので、興味のある方はご覧下さい。
>>『坂上忍がCMに出てるバイセルの着物買取は安い?評判や口コミを解説』
また私が6社の着物買取業者に査定してもらった体験談はこちらの記事でまとめているので、参考になれば嬉しいです。
>>『【6社査定済】相場よりも高価で売れた着物買取業者口コミランキング』
着物買取以外で着なくなった振袖の処分法
ここまで振袖の買取について見てきましたが、買取以外の振袖の処分方法についても少し考えてみましょう。
保管しておいて娘に引き継ぐ
保管しておいた振袖を娘さんが着てくれたら…。
あつらえてくださった親御さんにとっては、お孫さんにまで振袖を贈れるのですから、こんなにうれしいことはありませんね。
この場合も、問題になるのはやはり保管方法です。
カビも虫食いもない、きれいな状態で娘さんに着ていただくためには、定期的に虫干しをし、湿気を避け、害虫対策をし、大切に保管する、これらの手間を惜しんではいけません。
長年、これほど手間をかけるのはたいへん…と思われる場合は、やはり早めに買取に出し、娘さんにはお好みの振袖をあつらえてさしあげるのがよいかもしれません。
他の着物や洋服、小物にリメイクする
次にリメイクについて考えてみましょう。
振袖のなかには、年齢を重ねても着られるように訪問着に仕立て直すことを考えてデザインされたものもあります。
あまり派手でな色合いではなく、袖の柄も少なめになっているのが特徴です。
そのようにデザインされた振袖をお持ちの方は、訪問着への仕立てなおしを検討なさるのもよいでしょう。
また最近では、着物をお洋服にリメイクする方もふえています。
端切れが出れば、バッグや小物入れ、ブックカバーなどもできますね。
いつも身近に思い出深い振袖の柄を見ることができるのは、素敵なことです。
お裁縫の腕に自信のある方はご自身でリメイクできますし、着物のリメイクを請け負っているお店を探すのもよいでしょう。
着物のリメイクは普通の生地を使う場合とちがい、扱いが難しく手間がかかります。
ですから、和裁の業者さんに仕立てなおしを頼む場合も、リメイクショップにお洋服や小物へのリメイクを依頼する場合も、それなりの費用はかかりますのでご注意ください。
知人に譲る
もうすぐ成人式を迎えるお身内など、身近に振袖を必要としている方がおいでの場合、お譲りするのもよいでしょう。
せっかくですから、ぜひ大切に着てくださる方にお譲りしましょう。
「必要なものでもないけれど、くれると言うので、とりあえずもらっておいた」という方では、ちょっと振袖がかわいそうです。
それならば、どこかで誰かが着てくれるよう業者に買い取ってもらう方がよいかもしれません。
NPO団体などに寄付する
さらに、NPO団体に寄付するという方法もあります。
「ACHAプロジェクト」という団体では、児童養護施設の卒業生の成人式に振り袖姿での記念撮影をプレゼントしています。
ほかにも振袖の寄付を募っている団体はいくつかありますが、多くの場合、郵送代の負担が必要です。
寄付なので、もちろんお金は手に入りません。
なにかの事情でお金が必要な方や、ご自分の振袖を売却して娘さんに新しい振袖をとお考えの方は、やはり買取に出す方がよいでしょう。
ゴミとして捨てる
高価な振袖ですが、「ゴミとして捨てる」ことも、もちろんできます。
けれども思い出の詰まったせっかくの振袖ですから、ぜひ活かしてあげてください。
買取でも再利用でも、振袖が活きる方法を考えてあげましょう。
そもそも振袖とはどんな着物?
大切な振袖を少しでもたかく買い取ってもらうために、振袖とはどんな着物なのか、まずは知っておくことが重要です。
振袖とは、みなさんもご存知のとおり袖の袂(たもと)が長い着物です。
この袖の袂を「振り」と呼びます。
現在、振袖は未婚の女性の第一礼装とされているため、みなさんがもっとも多く振袖を見る機会はおそらく成人式でしょう。
しかし振袖は本来若い女性が着る着物とだけ言われ、未婚か既婚かについての決まりごとはないのです。
ですから、ご結婚されていても年齢が若ければ、振袖を着てもよいとされています。
振袖の原型は「小袖」と言われています。
小袖は平安時代以前から見られる着物ですが、江戸時代前期から段々と袖を長く仕立てるようになっていきました。
江戸時代に入ると戦乱続きだった世の中にようやく平和が訪れ、文化への関心が高まり舞踊を習う人がふえていました。
袖を長くして舞踊をより華やかに見せたいという思いから、小袖の袂が段々と長くなっていき、現在の振袖のかたちにまで発展したと言われています。
江戸時代には19歳くらいで一人前の女性と見なされ、振袖ではなく留袖を着るようになるのが一般的でした。
振袖の種類
振袖にはいくつかの種類があり、主に袖の長さによって呼び名がちがいます。
ここでは、お手もとの振袖がどんな種類なのかを見ていきましょう。
大振袖
大振袖は、本振袖とも呼ばれます。
袖丈は三尺三寸(約114~125cm)、これは足首にまで届く長さです。
未婚女性の第一礼装とされるのが、この振袖です。
5つ紋をつけ花嫁衣装として着られるなど特別な振袖とされてきましたが、最近では紋を省略して成人式、ご親戚やお友だちの結婚式、お見合いや謝恩会でも着る方が増えました。
中振袖
中振袖の袖丈は二尺八寸(約90~105cm)、ふくらはぎくらいの長さですね。
一般的に成人式に着られるのは、この中振袖です。
最近は背の高い女性が増えているため、袖丈が長めになる傾向があります。
大振袖ほどではありませんが、それに次ぐ礼装とされているので成人式や結婚式などでも着用できます。
大振袖も中振袖も結婚式でお召しになる場合は、花嫁さんの衣装とのバランスを考えなくてはなりません。
当日の主役は花嫁さんですから、着物の格、色、柄の華やかさで花嫁さんよりも目立つようなことがあってはいけません。
事前にお身内の方にうかがってみるなどして、気をつけましょう。
一方、成人式の主役はご本人ですから、袖の長さも柄の華やかさもお好みのとおりに存分に装ってください。
小振袖
いちばん袖が短い振袖が、小振袖です。
袖丈は二尺三寸(約75~80cm)、膝あたりまでの長さです。
袖が短くて動きやすいのですが、その分フォーマルな感じは薄れ、結婚式や披露宴にはあまり向いていません。
柄の格によっては正式なお席でも着られないことはありませんが、パーティや観劇等にとどめておくのが安心でしょう。
成人式に振袖を着るようになった理由
ここまでは、振袖の由来や種類について見てきました。
若い女性の一般的な着物だった振袖が、これほど成人式で着られるようになったのはどうしてでしょう。
そもそも、着物の袖には特別な役目がありました。
袖を振ることには、厄を払い病気や邪気を寄せつけないという意味があります。
また袖は、男性からの求愛への返事に使われる愛情表現の道具でもありました。
現代でも「振る」「振られる」など、袖が愛情表現のために使われていたことを示す表現が残っていますね。
こうして、よい縁を望む女性は長い袖で独身をアピールし、振袖は若い女性の着物として人気を得ました。
このような振袖の由来とあいまって、戦後の成人式は振袖を着る場として定着していったとされています。
成人式以外で振袖を着る機会はあるの?
振袖を着る機会は、成人式以外ではご親戚やお友だちの結婚式、お見合いや謝恩会などが考えられます。
しかし振袖の袖は動作の邪魔になりやすく、特に振袖を着なれない方は扱いが分からずに汚してしまったりしやすいものです。
また振袖は若い女性の着物なので、いつまでも着られるわけではありません。
そのため「成人式で一度着たきりの振袖」は、とても多いのです。
振袖の買取は、着物買取専門店で無料査定をしてもらいましょう!
振袖は高価買取が期待できる着物だから、ちゃんと価値の分かる着物買取専門店で査定してもらうことが重要です。
査定が無料なら、複数の業者で査定してもらって高いところで売ることもできますね!
そうね!私が6社に査定してもらった時も買取価格に2倍以上の差があったから、損をしたくない人は複数業者で査定してもらうことをおすすめするわ。
私が実際に査定してもらった体験談はこちらの記事にまとめてるので、ぜひ参考にして下さいね。
また一番査定金額が高かった業者はバイセルでした。
無料で丁寧な査定をしてくれるので、とりあえず1社だけに査定してもらう場合はバイセルをおすすめします。
バイセルの買取体験談や他の利用者の口コミはこちらの記事でまとめているので、興味のある方は参考にして下さいね。
>>『坂上忍がCMに出てるバイセルの着物買取は安い?評判や口コミを解説』